人間に必要不可欠!?酵素って一体何?
酵素という言葉はよく聞きますが、一体どんなものなんでしょうか?
酵素とは体内のほぼ全ての化学変化、つまり生命活動そのものに関わってくる栄養素で、これが不足するとビタミンやミネラル等の栄養素は十分に効果を発揮せず、身体全体の代謝が遅れてしまいます。生物は酵素がなければ生きられません。酵素は、人間を始めあらゆる生物の体内にあり、全ての生命活動に関わっています。私たちの体には多種類のたくさんの酵素があり、成長、活動、生殖などに必要なのです。胃腸などの消化器、肝臓、腎臓、肺、筋肉、血液、脳、あらゆる組織の中で、それぞれの働きに必要な色々な酵素が含まれています。酵素は、体内のあらゆる機能の要になるのです。酵素の力によって、私たちは生命活動ができていると言っても過言ではないのです。
酵素の種類
体内酵素を大まかに分けると「消化酵素」と「代謝酵素」の二つになります。これらの酵素の働きが均衡することで、体内機能が低下することなく働きを円滑にすることができます。
消化酵素
消化酵素は、その名の通り、食べ物の消化、分解、吸収などの働きを担う酵素です。最も分りやすいのが、唾液などに含まれるアミラーゼという酵素です。このアミラーゼが、食べ物を分解し、その中からオリゴ糖などを生み出します。オリゴ糖はビフィズス菌などの腸内善玉菌を増やす効果があります。唾液中のアミラーゼの他にも、胃液にはペプシン、腸液にはマルターゼ、胃液、膵液にはリパーゼなどなど、様々な種類の消化酵素が体内に存在し、食べ物から栄養素を得るためや、脂質の消化を行うためにせっせと働くのです。
代謝酵素
代謝酵素についてもその名の通り、体内の代謝に関わる酵素です。新陳代謝を促進させたり、体中の各細胞へと栄養素を運んだり、解毒(デトックス)作用、自然治癒力や免疫力の向上、筋肉を動かす、などなど、代謝酵素は体内の機能が問題なく働くための酵素なんです。体内には、これらのたくさんの酵素が存在し、体内機能が正常になるように働いています。
2つの体内酵素の関係
酵素には大まかに分けて、「消化酵素」と「代謝酵素」の2つがありますが、この二つのバランスがとても重要になってきます。実はこの「消化酵素」と「代謝酵素」は、生産される量が一定量で決められています。しかも、それぞれで決まっているわけではなく、体内酵素(潜在酵素)の量として決まっているので、その一定量の中から「消化酵素」と「代謝酵素」を作らなくてはいけないのです。
そしてもう一つ重要な項目が、「消化酵素」が優先して作られるということです。つまり、「消化酵素」を多く作りすぎると「代謝酵素」の生産量が少なくなるということです。
どちらかというと重要なのは「代謝酵素」、これが少ないと、体内機能が低下してしまいます。健康な体であるということは、「代謝酵素」が多く作られる環境の体であることが重要です。
「消化酵素」は、食事の際に消費される酵素です。よって、消化しにくい食べ物だったり、食べすぎたりしてしまうと「消化酵素」の生産量が多くなり、「代謝酵素」に生産が回らなくなってしまいます。
まとめますと、「消化酵素」を無駄使いすると、「代謝酵素」の生産量が少なくなります。つまり、「消化酵素」を節約することで、「代謝酵素」を多く生産し、体内機能を向上させることができます。 これらの2種類の酵素のバランスに気を遣いながら生活していくことで、体内環境が整った健康で美しい体になることができるんです。
消化酵素を節約するために
「消化酵素」を節約することが、「代謝酵素」を多く生産するカギだと紹介いたしましたが、具体的にどうすれば「消化酵素」の無駄使いをなくすことができるのでしょうか?さきほどまで、体内にある酵素にばかり触れてきましたが、実はあらゆる食物の中にも酵素は存在しています。 食物を食べることで酵素を取り入れ、「消化酵素」の手助けをすることができます。これを「食物酵素」と言います。 ですが、酵素は熱に弱く、50℃以上では働きが失活してしまいます。なので「食物酵素」は、新鮮な生の食材や発酵食品などにしか含まれていません。これらを食べることで、「消化酵素」の手助けになり、消化しやすくなります。トンカツの隣にあるキャベツや、焼き魚の隣にある大根おろしは、消化しにくい肉や魚の消化を助けるための「食物酵素」なんです。こうして、「消化酵素」を節約することで、「代謝酵素」の生産量を増やし、新陳代謝を向上させ、体内の老廃物を出し(デトックス)、自然治癒力や免疫力を高めることで、健康な体になることができます。